熊本大学薬学部
 
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今月の薬用植物
バックナンバー薬用植物園

2005年8月

おおばぎぼうし(Hosta montana)
ゆり科 (Liliaceae)


注意:「ガジュツ(我述)には”血を破る”効果がある」と、中薬大事典等に書かれています.破血(出血など)する可能性もありますので、飲食には十二分に注意して下さい.

『草に酔う 阿蘇の草花 波に舞う』(河童)

 阿蘇の草原は早くも秋の気配です.日本では阿蘇でしか見ることのできないアソノコギリソウ、ヤツシロソウ、ツクシトラノオ、ヒゴタイ、さらに秋の七草のオミナエシ、カワラナデシコ、ヤマハギ、クズ、サワヒヨドリ(フジバカマの仲間)などが咲いています.
 今月は、オオバギボウシです.別名ウルイと呼ばれ、春先には若い葉柄を食用に用います.薬用としては、根を解毒、地上部を腫れ物(外用)、花を利尿に用います.ギボウシの仲間は九州から北海道に分布し、観賞用として庭園で栽培されています.シーボルトがヨーロッパに持ち帰ってから品種改良が進み、日本よりもヨーロッパで園芸種が多いようです.食用でのウルイの名が一般的で、植物名のオオバギボウシよりもよく知られています.
 写真は、7月16日に環境省九州地区自然保護事務所(阿蘇)主催で、阿蘇の草原再生のための草刈りに行った時のものです.周りにはヒゴタイ、センブリ、モウセンゴケ等が生育していました.草刈りをするだけで、草原の植物が多種化するのですね.植物にとって太陽の光は大切で貴重なものだと感じました.

★★センブリが大きくなってきました、 ”皆さんがセンブリを採取するときには種子を落して取って下さい.”★★
種子ができる11月になっても効きめは変わりません.
今の採取状態ですと、阿蘇のセンブリがここ数年で無くなります.
人々が健康でいるためにも自然が健康でいて欲しいです.御協力下さい.


写真(阿蘇  2005.7.16 撮影)
(資料,写真・文章責任 薬学教育部・付属薬用植物園(Medicinal Botany and Ethnobotany )(Molecular Evaluations of Medicinal Plants)(薬用植物学研究室)・矢原 正治,2005.8.1)
 
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, from 8, May, 2004



 
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