熊本大学薬学部
 
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今月の薬用植物
バックナンバー薬用植物園

2005年1月

やつで (Fatsia japonica)
うこぎ科 (Araliaseae)


新年明けましておめでとうございます.今年が昨年よりも良い年でありますようお祈りいたします.



『サプリメントを 飲食し 家畜になるの 君たちは』
        『本来の 日本食で 健康 元ノ気』(河童)

 肥満という栄養失調の日本人,燃やしきれないエネルギ−が余っているのか,今年も暖冬で,12月29日,ようやく阿蘇に雪が降りました.薬用植物園でも最低気温がマイナスになり,冬らしくなってきました.皆様には素晴らしい新年をお迎えのことお慶び申し上げます.
 冬日の中でヤツデが花をつけています.写真のような白い梵天のような花です.実は,熟すと濃い紫色になります.葉が割れて八本の手の指のように見えることから八つ手と言われています.小さい天狗の団扇のようです.見たことのない方は薬用植物園に見に来て下さい.
《薬効・使い方》: ヤツデは右上の構造式の化合物を含みます.これはサポニンの一種です.サポニンはシャボン(石鹸)の元の言葉で,薬効として,せき止め(鎮咳),痰を除く(去痰)の作用があり,咳,痰が出る風邪の症状の時に,乾燥したヤツデの葉 5−10gを水約500 ccで約半量まで弱火で煎じ(約30分),滓をこし去り,煎液を3回に分けて服用します.また,煎じた液でウガイをするのも効果があります.外用薬で,乾燥した葉,約50−100gを布袋に入れ煮出し,その煮出した液を風呂に入れ入浴剤として用いると,リュウマチ,腰痛等に効果があるといわれています.
 サポニンを含むものを沢山摂取すると毒性が出ますので御注意下さい.

 2月の、今月の薬用植物は、北京から帰って交換します.一週間ほど遅れます.

 ★★通学の時に薬用植物園の通路を歩るくと,知った花,知らない花が咲いています.いろんな講義で出てくる,”薬の元になる成分”を含んだ植物も多くあります.週に一回ぐらい薬用植物園の道を歩いてみて下さい5月初めの薬草園15月初めの薬草園2


 薬用植物園で植物の枝,果実,植物を持っていく人が後をたちません.心無い人がいるものです.教育・研究に多大な支障をきたしますので、観るだけにして下さい.御協力をお願いします.

御来園の時は、管理棟前にある御来園簿にお名前を御記入下さい.御協力をお願いします.

写真(薬用植物園 2004年12月29日撮影)
(資料,写真・文章責任 薬学教育部・付属薬用植物園(Medicinal Botany and Ethnobotany )(Molecular Evaluations of Medicinal Plants)・矢原 正治,2004.12.30)
 
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, from 8, May, 2004



 
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