『かぐわしき かほりをこのむ 蝶に人』(河童)
北京にいる友達が帰省していましたので,山口県阿武郡田万川町まで行ってきました.萩から東に日本海側を走っているとクサギの花に蝶(モンキアゲハ)が群れて舞っています.花はよい香りがします.しかし初春の新芽の頃はくさいですね.昨年は薬用植物園でもモンキアゲハが飛んでいたのですが,今年は見かけません.
クサギは,臭いが強いので余り好まれる木ではありませんが,食用,染色,薬用といろんな目的で使用します. 食用は,若葉のアクを取り,おしたし等,精進料理に,若葉の天ぷらなどがあります.臭いのわりには美味しいですよ.
染色には果実が使われます.淡い青色に染まります.漢方の五色,青,赤,黄,白,黒ですね.それに染色では紫が入り,六色になります.
薬用には,葉を小枝ごと天日で乾燥させ,煎じて飲むと,リューマチ,高血圧,下痢に,外用では腫れ物,痔に,また,材に入る虫を焼いて小児に食べさせると疳疾によいと言われています.さらに外用で,とげ抜きに用いるそうです.ヘビイチゴの焼酎漬けも,とげ抜きによいようです.こんど作って試してみます.成分としてはセスキテルペンのclerodendrin A, B等が報告されています.
平成9年7月に紹介したボタンクサギは,クサギの仲間で,中国原産ですが,薬学部構内及び周辺に多く見られます.九州に野生化していますね.
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