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2002年9月

たかさぶろう (Eclipta prostrata L. (=E. alba))
きく科 (Compositae)


ネパ−ルにお散歩行った河童かな(河童)
 初めてネパ−ルに行ってきました.植生が似ていますね.人間の顔も似ている人がいます.雑草集めをしてきました.その一つがタカサブロウです.ラテン名が同じです.朝ホテルの庭で採集して帰っていたら,草取りをしてくれたお礼を言われました.少し湿気の有る日当たりのよいところに生える雑草です.
 生薬名を墨旱蓮(旱蓮草)といいます.乾燥すると墨のように黒くなるからでしょうか.タカサブロウの全草を用います.中国では涼血,止血,補腎,益陰の作用を持ち,眼底出血,眼部の疾患の治療及び各種の出血性疾患の治療などを目的に用いられています.また,日本および熱帯地方でも,ただれ目も治療,止血などに使用します.ネパ−ル,インドでも民間薬として用いられているようです.タカザブロウの他のHPをgoogle等で探して見て下さい.
 成分は,中国からの留学生で,現在は鍼灸院を国分電停前で開業している丁寧氏がぜひ成分の研究をしたいと言っておこない,6種のサポニンを単離構造決定しています.この中にはスルホン酸基が結合したものもみられます.[S.Yahara, N. Ding, Chem. Pharm. Bull., 42(6), 1336-1338 (1992)] これらのサポニンの生理活性については行っていません.興味が有る方は御連絡下さい.
 ネパ−ルでは,MOMO(日本のギョウザ),カレ−をいっぱい食ってきました.カレ−はおかわりはいくらでも,田舎の店では30Rs(50円位)旨いの一言.トウガラシと香辛料のお陰で一度もお腹を壊しませんでした.怪しいものを食べるときは,トウガラシをもらって噛っていましたので.これがきいたのかな??[トウガラシを手から手へ渡すと喧嘩を売ることになるそうです]
 8月は雨期ですので,ヒマラヤの山々はほとんど見えないそうです.ひどいときは飛行機も飛んでくれません.幸い飛行機は遅れもせず,さらに,Pokhraでは,帰る日の朝マチャプチャレ(マチャは魚,プチャレは尾の意味),アンナプルナ連山,左にマナスルの山々を見ることが出来ました.Pokhraでは,がホテルの庭を飛び交っていました.40数年前の子供の頃の田舎を思いだします.
 ネパ−ルでは,食事の中にほとんど砂糖が使われていません.また,塩は岩塩です.なのに甘味が有る.それは,野菜,豆,米,雑穀のなかの糖分の甘み.噛めば噛むほど甘くなる.当たり前のことを思い出させてくれました.飽食日本,柔らかくて旨いものが良い.栄養価も高い.野菜などは形が良くでっかい.細胞が大きくなり水太り.糖分だけが高くなり,その分酸味(クエン酸等)は減少,植物本来持っている虫,カビなどに対する防御物質はビニ−ルハウス,品種改良,農薬の使用で必要としないので減少している.こんなもの食わされていて良いこと有るのだろうかと考える.腹いっぱい食いすぎたので,行く前に2週間で5Kg減量したのが,どこまで太ったか心配でしたが,2Kg止まり.毎日3食お腹一杯食べて15000歩位しか歩いていなかったのですが.砂糖と油をほとんどとらなかったからでしょうか? しかし日本に帰って,太りました.只今減量中.
 胃は身体(もう一つの心臓)の中心です.胃が丈夫なほど身体は元気(元に気)です.胃の悪いひとは砂糖の取りすぎ(知らないうちに摂取している)があります.皆さん夏バテしないように.元気で10月に会いましょう.『”やさしい漢方ハンドブック”を読む会を開きます.参加者募集』.また,未病予防研究会in田舎熊本に参加する人募集中.

写真2002年8月撮影(矢原)
(資料,写真・文章責任 薬学研究科・分子機能薬学・創薬 基盤分子 設計学講座・矢原 正治,2002.8)

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