植物名の後に( )書きしてあるラテン名の,Coix は,ヤシ科の植物.lachrymaは,涙.jobiは,Jobという人物で,Jobの涙となる.たしかに果実は涙のような形をしている.植物の写真を見て,見たことがあると思われる人があるかもしれないが,それはほとんどが道端に生えているジュズダマ
[Coix lacryma-jobi L. (写真は山陽本線沿い,岡山で)] だろう.ハトムギは,種皮がジュヅダマに比べ柔らかく.指で押して割れるぐらいであるが.ジュズダマは数珠にするぐらい硬い.ハトムギの果実は,生薬名,よく苡仁(ヨクイニン,
Coicis Semen)といい,筋肉の異常緊張,関節痛などの目的で,麻杏よく甘湯[麻黄4,杏仁3,ヨク苡仁10,甘草2.汗疱状白癬(水虫),腫脹,疼痛等],よく苡仁湯に配合される.民間薬では,イボ取り,美肌に用いる.また,抗腫瘍活性があり,よく苡仁+サルノコシカケ+桂枝茯苓丸が結構効果があることがある.ジュズダマの果実は,川穀(センコク)といい,よく苡仁の代用薬として用いる.根は川穀根といい,リウマチ,神経痛,肩こりに民間薬で用いる.これといった成分は見つかっていない.脂肪酸,油脂(脂肪油),多糖(coixan類,CA-1,2),ステロイドの脂肪酸エステルなどである.薬理作用では,アセトンエキスに抗腫瘍作用,多糖のcoixan類に血糖降下作用,更にCA-1,2に抗補体作用があることが分かっている.意外に脂肪酸にも薬効があるのではと考える.
9月3日から1,2年生の講義が始まった.3,4年生は11日からである,新カリキュラムで一週間早い.実習も4日から化学薬学実習が早々に始まる.
環境ISO14001の認証取得が9月早々には出来そうである.これからが大変である.20年来行っている省エネと同じように,日常のものとなることを願っている.他人のものだから,自分の懐が痛むわけではないから,掃除の方が清掃してくれるから等ではなく,誰が強制することなしに,自主的に教職員,学生が動くようにと願う.それには先生方及び学生さんの前向きな姿勢が大事である.
(資料:写真提供 薬学研究科・分子機能薬学専攻・創薬基盤分子設計学講座・矢原 正治,2001.7.30)
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