熊本大学薬学部
 
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2001年8月

とちばにんじん(Panax japonicus C. A. Meyer)
うこぎ科(Araliaceae)


 日本にある薬用のニンジンです.トチバニンジン,別名チクセツニンジンと言いま す.葉がトチノキに似,またオタネニンジン(薬用ニンジン)に似ているところから つけられています.根茎は竹の根茎に似ていますので,チクセツニンジンの名があり ます.オタネニンジン(人参)には身体を暖める作用が有るのですが,竹節人参(生 薬名)には冷やす作用があり,風邪などの熱さまし,健胃などに用いています.
 鹿児島県から北海道まで沖縄を除いた各都道府県に野生しています.某製薬会社が 毛生え薬に入れたものですから,乱獲され野生が少なくなりました.最近,希少植物 に指定され,好転したようです.阿蘇の小国で栽培された方も居られますが,毎年一 節ずつ(たまに両方に)伸びるだけなので,商売にはならなかったようです.種子の 発芽率は,取り蒔きをすると結構良いのですが,5年で鉛筆ぐらいの太さで5cm位 になります.乾燥したら一回分の服用分位でしょうか.
 は5−6月ごろに白い小さな花を 咲かせます.果実は6月−7月下旬に赤く色づき,鳥が好んで食べに来ます.果皮の 色はアントシアニンで,果肉にはサポニンを含みます.オタネニンジンの果実には ginsenoside Reが大量に含まれ.また,花蕾にもダマラン系サポニンを多量に含んで いることから,オタネニンジンの花蕾は中国ではお茶として用いられています.
 7月21日に久しぶりに植物採集に山に入りました.タンナトリカブト(花は9月に咲く),ト チバニンジン等久しぶりに会いました.知人の庭ではセンノウが真っ赤な花をつけています.茶花に用いら れていたのですね.阿蘇の山には仲間のフシグロセンノウがあります.庭のヒゴタイ の蕾が膨らみ,少し色づいてきました.紫陽花の花は色あせています.紫陽花も薬用 で花を解熱に用います.
 毎月ホームページを替えています.今回が67回目です.8月3日は高校生を対象 としたオ−プンキャンパスが有り,また,薬学部の紹介のため私は長崎の方の高校に 行きます.この時期は,高校生などがホームページを見る機会が多いので,リフレッ シュのため,担当の先生方が苦労されています.全部そろうのは至難の状態です.研 究室紹介ですら1/2位でしょうか.高校生が見るまでに揃うことを祈ります.とり あえず,私の担当の”今月の薬草”” 開花情 報””環境安 全センタ−””環境ISO14001”” 自分のHP”だけは情報 ・図書委員会に更新HTMLを送り体裁を整えていただきます.
 酷暑の折,熱中症,脱水症等にならないように,日中の熱い時は外に出るのを控 え,どうしても外へ出なくてはいけないときは日傘又は帽子をかぶり,水分は適度に 摂取することだけは忘れないで下さい.素晴らしい夏休みをお過ごし下さい.
 環境ISO14001の最後の追い込みの月です.そうだ,9月始めには学会もあるな, ISOが一段落したら,準備しよう!! 今年の夏の中国旅行はお休みです.私語が多 すぎたようですが,ご了承ください.

(資料:写真提供 薬学研究科・分子機能薬学専攻・創薬基盤分子設計学講座・矢原 正治,2001.7.30)

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