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1999年5月

コ−ヒ−ノキ (Coffea arabica L.)
あかね科(Rubiaceae)


 
選挙も終わった.静かな昼下がり,コ−ヒ−ルンバを聞きながらコ−ヒ−を飲む,ハイカラな響きが心地よい.お茶を押し退け,コ−ヒ−,ウ−ロン茶,紅茶,近ごろは各種生理活性を持ったカカオポリフェノ−ルを含むココアが健康によいなどと言われる.
 コ−ヒ−は世界に40種類位有ると言われている.私は,酸味の強い,モカ,ガテマラを薄めに入れたのをたまに飲む.コ−ヒ−には沢山のポリフェノ−ルが含まれている.加水分解型タンニン,クロロゲン酸関連化合物などである.これらは茶のカテキン類とは少し異なる.カフェイン含量は日本食品成分表によれば,コ−ヒ−(1.3%),紅茶(2.8%),ウ−ロン茶(2.5%),抹茶(3.4%),番茶(2.1%),煎茶(2.4%),玉露(3.6%),かまいり茶(2.6%),ほうじ茶(1.9%)などとなっている.産地・種類により含量はいくぶんことなる.カフェインはオリンピック等で行なわれるド−ピング検査に引っ掛かる.スポ−ツの世界で活躍する人も大変である.
 豆を一杯使って入れるブラジルで飲んだコ−ヒ−の味も忘れられない.しかし,私みたいな日本人は,やはりお茶が一番美味しい.
 熊本大学薬学部付属薬用植物園温室で4月18日から24日まで咲いた.花は,写真の通り,同じアカネ科のクチナシを小さくしたような形(1.5-2 cm)をしている.香りも柔らかい.残念ながらコ−ヒ−の香りはしない.果実は約1cm位の楕円形で,市販の豆を2個くっつけ,それに濃赤色の果肉をつけると出来上がる.今年は秋に薬草園の温室で出来たコ−ヒ−が飲めるのが楽しみである.

(資料・写真提供 薬品資源学講座・矢原正治,99/5)
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