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1998年12月

ぼたん(Paeonia suffruticosa)
ぼたん科(Paeoniaceae)


 
早いもので12月,この”今月の薬草”を始めて35回目になります.50回目,100回目は何にしようかと思いながら,いつも思い付きで薬草を選んでいます.今月はクリスマスもありますので20cmをこえる綺麗な花をつけるボタンにしました.薬草は花より薬用部ですので,普通は花は大きくはありません.写真はどちらも園芸用です.ボタン科の薬草と言えば,シャクヤクとボタンがあります.シャクヤクは平成8年5月に紹介しました.ボタンは冬に褐色なった葉だけが落ち,地上茎は枯れることのない木本で,今は黒褐色の木が残っているだけです.花は5月にシャクヤクより先に咲き始め,薬草園を一層華やかにしてくれます.薬用部位は地下部の根皮を用いますので,生薬はストロ−状に穴が空いています.日本では奈良,島根,長野などで栽培されていますが,ほとんどが中国,韓国からの輸入です.漢方では消炎性駆お血,通経,排膿などの目的に,加味逍遥散,桂枝茯苓丸,大黄牡丹皮湯などに用いられます.シャクヤクは熊本では肥後六花として有名ですが,今は肥後菊と肥後サザンカが咲いています.山は今が紅葉の見ごろだと書きたかったのですが,昨日(11月30日)の風雨でずいぶん散ってしまい,綺麗な落ち葉の道が出来ています.今週末あたりに山に行くと落ち葉拾いができ,また,クリスマス飾りに使う小道具が手に入るのではと思っています.リス達は冬ごもりの準備のようです.

(資料・写真提供 薬品資源学講座・矢原正治,98/12)
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