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1998年10月

へくそかずら Paederia scandens
あかね科 Rubiaceae


 
全草に臭いがあるが,特に果実は”屁(へ)・糞(くそ)”のようないやな臭いがするのでこの名前がある.中国名は鶏屎藤と言う.8−9月にかけて可憐な5mm位の花をつける.他に臭い強い植物として,クサギ,ドクダミなどが知られている.ヘクソカズラは蔓性の多年草,茎は左巻きで長く伸びる.冬には葉が枯れ,実が黄褐色に熟す.このヘクソカズラも薬草である.果実(秋〜冬)の絞り汁を塗布すればしもやけ,ひび,あかぎれに効く.果実をアルコ−ルに浸したものに,同量のグリセリンと水を加えると化粧水になる(少しくさそうですね).全草を煎服すれば,かぜ,婦人病に効くと言われている.また,生葉の汁または花の絞り汁は,止血,鎮痛,毒虫刺され,生葉をあぶって腫物に貼ると吸い出しとなる.たまには花の位置まで目をやって下向きの花は下から,小さな花は近くで見て自然の感動を味わってほしい.

(資料・写真提供 薬品資源学講座・矢原正治,98/10)

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