熊本大学薬学部
 
  トップページ / 今月の薬用植物 / バックナンバー一覧 / バックナンバー
ワード検索
今月の薬用植物 今月の薬用植物トップ
バックナンバー薬用植物園

1997年9月

かんぞう Glycyrrhiza uralensis, G. glabra
まめ科(Leguminosae)


 
名前の通り甘い根を持つ.地下部は横にはいストロンとなる.中国,ロシアなどから輸入される.甘い成分はglycyrrhizinで砂糖の50−150倍の甘さ(重量あたり.タバコを吸う人は味覚が鈍い)が有る.生薬名を甘草と言い,鎮痛,鎮痙,緩下,解毒などに用いられる.また,補薬の目的で,漢方処方に配合される生薬の代表格でもある.glycyrrhizinには抗炎症作用が有り,西洋薬的に用いられている.但し,副腎皮質ホルモン様作用があり,ム−ンフェイス等の副作用が有るので,用法には注意書きが記されている.甘草が生薬として用いられるのは,輸入量の1−2割で,残りは,食品中等の甘味剤として使われる.例えば,味噌,醤油などに,また,タバコにも少々入っている.すこし,話が飛ぶが,薬学部の近くに味噌天神と言う天神さんがある.10月の終りに,味噌のお祭りでにぎわう.境内には,笹が植えられている.昔,味噌が腐るのを,笹の葉で防いだと言われている.また,同じ様に用いられた植物に,まめ科のミソナオシが有る.やはり日本人には,朝のみそ汁の味が忘れられない.

(97/7 生薬学研究室 矢原)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

トップページへ戻る


 
当ウェブサイトの著作権は、熊本大学薬学部に属します。 掲載内容および画像などの無断転載を禁止します。
熊本大学ホームページへ 医学薬学研究部へ サイト案内