熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

キク科
Asteraceae
ワタヨモギ
Artemisia gilvescens Miq.
別名
オオワタヨモギ
ワタヨモギ
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  • ワタヨモギ
英名
No Information
中国名
湘贛艾
花期
9~10月
生薬名
艾葉(ガイヨウ)
薬用部位
成分
葉もしくは地上部からモノテルペン(camphor, eucalyptol, terpine-4-ol)
化学構造式

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  • ワタヨモギ 化学構造式1
  • ワタヨモギ 化学構造式2
  • ワタヨモギ 化学構造式3
産地と分布
山口県,四国,沖縄,および中国に分布し,海岸の塩分の影響を受けた荒地に生える.
植物解説
多年草.草丈30 cm内外とされるが,栽培すると2 mほどになる.葉の表面に白点があることはケショウヨモギと似ているが,茎の上部の葉は長楕円形で分裂せず,総苞は約2 mmとケショウヨモギより1 mmほど狭いことなどが区別点とされる.
薬効と用途

日本の生育地はごく限られているため日本で薬用に供されるとの文献は見当たらない.中国では生薬の艾葉(ガイヨウ)として利用されるが,ヨモギが基原植物である日本薬局方の艾葉とは別の生薬として利用されるようである.以下の用法は中国の「艾葉」の利用法である.
温補,止血作用があり,機能性子宮出血,切迫流産,生理痛,無月経,月経不順,体動不安,胃部の冷痛などに利用する.湿疹,皮膚のかゆみ,リンパ節結核などには外用する.

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