熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

トクサ科
Equisetaceae
スギナ
Equisetum arvense L.
別名
ミモチスギナ,ツクシ
スギナ
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  • スギナ
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  • スギナ
英名
field horsetail, common horsetail
中国名
問荊
花期
花は付けない
生薬名
問荊(モンケイ)
薬用部位

栄養茎

成分

アルカロイド(palustrine),フラボノイド(isoquercetin, galuteolin)

化学構造式

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  • スギナ 化学構造式1
  • スギナ 化学構造式2
  • スギナ 化学構造式3
産地と分布

北海道からトカラ列島にかけて,および北半球の温帯,暖帯に広く分布し,山野,路傍,市街地など人為的な影響を受けた場所にごく普通に見られる.

植物解説

夏緑性の多年草.根茎は地下を長く匍匐する.地上茎は直立し,二形をなす.栄養茎(緑色の茎)は高さ20~40 cm,基部で径3~4 mm,葉鞘は長さ0.3 mm~1 cm,歯片は暗褐色で白膜縁.茎は上半分で枝を多数輪生し,分枝しない.胞子茎(つくし)は高さ8~35 cm,分枝しない.葉緑素を持たず,胞子散布後すぐに枯死する.

薬効と用途

利尿,止血,鎮咳,解熱作用があり,鼻血,下血,咳,喘息,気管支炎,浮腫,泌尿器疾患などに用いる.民間薬として古くから利用されている.皮膚疾患,うるしかぶれには煎液で患部を洗うか,生の汁を付ける.ヨーロッパでは尿路感染症,尿路結石,夜尿症,月経困難症などに用いられる.

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