熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

ユリ科
Liliaceae
イトハユリ
Lilium pumilum Redouté
別名
イトバユリ,ホソバユリ,スゲユリ,イトユリ
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イトハユリ
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  • イトハユリ
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英名
coral lily
中国名
山丹
花期
5~6月
生薬名
百合(ビャクゴウ)【局】
薬用部位

鱗茎

成分

サポニン(ophiopogonin D, brownioside, deacylbrownioside),その他(salicylic acid),澱粉

化学構造式

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  • イトハユリ 化学構造式1
  • イトハユリ 化学構造式2
  • イトハユリ 化学構造式3
産地と分布

中国北部~東シベリアに分布し,草地や疎林内に生える.

植物解説

多年草.草丈5060 cm.葉は細く,茎の中部に密生する.花は1茎に56個付き,径45 cm,下向きに開き,花被片は強く反るり,色は光沢のある濃朱赤色,ほとんど無斑.

薬効と用途

鎮咳去痰,精神安定の作用があり,乾燥性または熱を伴う咳,喉の渇き,熱病により生じる精神不安,動悸,不眠などのほか口内炎,日射病などに用いる.漢方処方では,辛夷清肺湯などに配合される.

日本でも観賞用に栽培されることがあり,鉢植えやロックガーデンに向く.自家受粉でよく種子が採れる.園芸品種もある.

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