熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

アヤメ科
Iridaceae
ネジアヤメ
Iris lactea Pall.
別名
シロバナネジアヤメ,モウコネジアヤメ,バレン
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ネジアヤメ
英名
Milky Iris
中国名
馬藺,白花馬藺
花期
3~4月
生薬名
①馬藺子(バリンシ),②馬藺葉(バリンヨウ),③馬藺花(バリンヨウ),④馬藺根(バリンコン)
薬用部位

①種子,②全草,③花,④根茎

成分

地下部にフラボノイド(tectochrysin, irisoid類)

化学構造式

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  • ネジアヤメ 化学構造式1
  • ネジアヤメ 化学構造式2
  • ネジアヤメ 化学構造式3
産地と分布

中国の北部から東北部,朝鮮に分布し,原野に生え,また観賞用に栽培される.

植物解説

多年草.根茎は太く,葉は長さ3090 cmになり,線形で23回ねじれる.茎の頂に淡紫色の縞とぼかしの入った白色の花が咲く.

薬効と用途

種子は用途が広く,止血,利尿,解毒作用があり,腫瘍,切創,鼻血,吐血,月経過多,帯下,咽喉腫痛などに用いる.また,きのこの毒消しや蛇虫の咬み傷に効果があるとされる.全草,花,根茎もほぼ同様に用いるが,特に喉の炎症に良い.ほかに,全草は喉の痛み,悪性のできもの,にきびなどに用いる.

 葉がねじれているためネジアヤメと呼ばれる.

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