熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

キク科
Asteraceae
ニガヨモギ
Artemisia absinthium L.
別名
アブサン
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ニガヨモギ
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  • ニガヨモギ
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英名
wormwood
中国名
中亞苦蒿
花期
6~10月
生薬名
苦艾(クガイ)
薬用部位

地上部

成分

モノテルペン(trans-sabinyl acetate, b-thujone, myrcene

化学構造式

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  • ニガヨモギ 化学構造式1
  • ニガヨモギ 化学構造式2
  • ニガヨモギ 化学構造式3
産地と分布

ヨーロッパ原産.

植物解説

多年草.草丈4060 cm.全草が絹のような白毛で覆われる.葉は23回羽状深裂で,表面は緑白色,裏面は白色,裂片は披針形.頭花は小さく多数で円錐状をなす.花は黄色.

薬効と用途

苦味健胃作用,胆汁分泌作用があり,少量では食欲を増進させるが大量では頭痛やめまいをきたす.強壮,解熱,駆虫作用もある.古代ローマ時代から婦人病などの薬として利用された.乾燥地上部23 gに熱湯を1カップ注ぎ,蒸らして服用する.打ち身にはそれを冷まして湿布する.

枝葉にいろいろな香料を加え蒸留し,アルコールで加工されたのがアブサン酒である.ヨーロッパでは料理の香辛料にも利用される.庭園ではほかの植物のそばに植えたり,刈り取った地上部を敷き草にしたり,すき込んだりして虫害に防止に利用する.

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