熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

クサスギカズラ科
Asparagaceae
ナギイカダ
Ruscus aculeatus L.
ナギイカダ
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  • ナギイカダ
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英名
butcher's-broom
中国名
假葉樹
花期
1~4月
生薬名
No Information
薬用部位

全草,若い芽

成分

ステロイドサポニン(spirosta-5,25(27)-diene-1b,3b-diol 1-O-{O-a-L-rhamnopyranosyl-(12)-a-L-arabinopyranoside}, 26-O-b-D-glucopyranosyl-22-O-methyl-furosta-5,25(27)-diene-1b,3b,22x,26-tetrol 1-O-{O-a-L-rhamnopyranosyl-(12)-a-L-arabinopyranoside}

化学構造式

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  • ナギイカダ 化学構造式1
  • ナギイカダ 化学構造式2
産地と分布

地中海~黒海沿岸,アゾレス諸島に分布し,各地で栽培される.

植物解説

常緑低木.樹高10100 cm.茎はよく分枝する.葉は小さな鱗片状で,その腋から葉のように見える葉状枝を出し,長さ4 cm以下,先端は針状に尖る.雌雄異株.花は葉状枝の中央に生じる苞の脇に付き,総状花序となる.果実は赤色の液果で,14個の種子を含む.

薬効と用途

静脈不全や痔に利用される.かつて黄疸,痛風,腎臓結石,膀胱結石に用いられた.痔には外用する.

葉に見える部分から開花,結実するように見えるが,葉ではなく枝が変化したものである.赤い果実が美しく,観賞用に栽培される.耐陰性が高く,かなりの日陰でも栽培できる.

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