熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

ハエドクソウ科
Phrymaceae
ナガバハエドクソウ
Phryma oblongifolia Koidz.
別名
ヒメハエドクソウ
ナガバハエドクソウ
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  • ナガバハエドクソウ
  • ナガバハエドクソウ
  • ナガバハエドクソウ
  • ナガバハエドクソウ
  • ナガバハエドクソウ
英名
No Information
中国名
No Information
花期
6~8月
生薬名
透骨草(トウコツソウ)
薬用部位

全草

成分

リグナン(haedoxan, phrymarolin類)

化学構造式

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  • ナガバハエドクソウ 化学構造式1
  • ナガバハエドクソウ 化学構造式2
産地と分布

北海道~九州に分布し,丘陵や低山の林ややぶの陰などに生える.

植物解説

ハエドクソウによく似るが,花冠上唇(上の花弁)がM字状となる.ハエドクソウは左右が張り出し,M字状にならない.基部の成葉は楕円形であるが,ハエドクソウは心形.ハエドクソウの葉は茎の上部まで付くが,本種は下部に集まって付くように見える.ハエドクソウと同様な場所に生え,ときにハエドクソウと隣接して生育することがある.

薬効と用途

ハエドクソウと区別されないこともあったため,ハエドクソウ同様本種も薬用にできると考えられる.鎮痛,消炎,殺虫,通経作用などがあり,打撲傷,リウマチの疼痛,閉経,出来物,虫刺されに服用,外用する.茎葉を刻んで飯に混ぜたものは蝿取りになる.

上述のようにハエドクソウとナガバハエドクソウは区別されなかったこともあり,古い成分研究においてはどちらを研究に供試されたかわからない.

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