熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

ヤナギ科
Salicaceae
オオタチヤナギ
Salix pierotii Miq.
別名
コウライヤナギ
オオタチヤナギ
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  • オオタチヤナギ
  • オオタチヤナギ
  • オオタチヤナギ
  • オオタチヤナギ
英名
Korean willow
中国名
白皮柳
花期
3月
生薬名
No Information
薬用部位

樹皮

成分

樹皮に配糖体(salicin, salicylic acid

化学構造式

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  • オオタチヤナギ 化学構造式1
  • オオタチヤナギ 化学構造式2
産地と分布

北海道の一部,本州の一部,四国,九州,および朝鮮に分布し,休耕田をはじめとした湿地に生える.

植物解説

落葉高木.樹高910 m.葉は互生し,葉柄は花後に伸びて,長さ510 mm.成葉の葉身は線状狭楕円形,長さ912 cm,幅13 cm,長鋭尖頭,基部は鋭形または鈍形,両面とも無毛,表面は濃緑色で裏面は粉白を帯び,縁に密に鋭細鋸歯がある.托葉は早落性,若い枝に残り,長さ約5 mm.花穂は葉と同時に現れ,密に花を付ける.

薬効と用途

ヤナギの仲間は世界に多くの種類があるが,どの種にもsalicinsalicylic acidが含まれている.そのため世界中で解熱薬,鎮痛薬として利用されている.Salicylic acidをヒントに合成されたacetylsalicylic acidはアスピリンの名で知られ,今日でも解熱鎮痛剤として広く利用されている.日本ではヤナギで作った楊枝(ようじ)を使うと歯が痛くならないとされる.

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