熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

フウロソウ科
Geraniaceae
ミツバフウロ
Geranium wilfordii Maxim. var. wilfordii
別名
フシダカフウロ
ミツバフウロ
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  • ミツバフウロ
英名
No Information
中国名
老鸛草
花期
10月
生薬名
老鸛草(ロウカクソウ)
薬用部位

全草

成分

タンニン(corillagin , 1,2,3,6-tetra-O-galloyl-b-D-glucoside)

化学構造式

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  • ミツバフウロ 化学構造式1
  • ミツバフウロ 化学構造式2
産地と分布

北海道~九州,および台湾,朝鮮,中国に分布し,山地や丘陵地の草地に生える.

植物解説

多年草.草丈30~80 cm.根出葉は花期には無いか,あっても少ない.茎葉の葉身は広卵形~陣形,幅2~8 cm,3中裂し,表面および裏面脈状に伏毛がある.花は茎頂や枝先に2個ずつ付き,淡紅紫色~白色,径1~1.5 cm,花序柄と花柄に下向きの伏毛が密生する.分果は長さ1.5~2 cm.果実は熟すると種子を飛ばす.

薬効と用途

鎮痛,清熱,解毒作用があり,リウマチによる疼痛,化膿性腫瘍,打撲傷,腸炎,下痢などに用いる.中国で薬用にされる.

熊本県では阿蘇地方に極わずかに分布するのみであり,絶滅寸前である.

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