熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

モクレン科
Magnoliaceae
シナホオノキ
Magnolia officinalis Rehder et E.H.Wilson
シナホオノキ
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  • シナホオノキ
  • シナホオノキ
  • シナホオノキ
英名
houpu magnolia
中国名
厚朴
花期
4月
生薬名
厚朴(コウボク) 【局】
薬用部位

樹皮

成分

精油(b-eudesmol, caryophyllene),アルカロイド(magnocurarine, magnoflorine)

化学構造式

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  • シナホオノキ 化学構造式1
  • シナホオノキ 化学構造式2
  • シナホオノキ 化学構造式3
産地と分布

中国南部原産で,湿潤で冷涼な気候に適する.

植物解説

落葉高木.ホオノキに似る.樹高5~15 m.樹皮は紫褐色,若いときは細毛が多い.葉は互生し,楕円状倒卵形で先端は丸く,基部はくさび形.若枝の頂に大型の白色花を付ける.集合化は長楕円状卵形.

薬効と用途

健胃,鎮咳作用などがあり,腹部膨満感や消化不良,便秘,嘔吐,咳などに用いる.また,体の気の巡りを良くし,精神的な要因で起こる梅核気といわれる症状(喉に物が引っかかったような違和感),ストレス性胃潰瘍などに良い.漢方処方は半夏厚朴湯,柴朴湯,平胃散などに配合される.

ホオノキとよく似る.本種は内花被が直立するが,ホオノキは開出する。

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