センダン科
Meliaceae
センダン
Melia azedarach L.
- 別名
- アウチ,オウチ
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- 英名
- chinaberry tree, pride of India, bead-tree, Cape lilac, syringa berrytree
- 中国名
- 楝
- 花期
- 5月
- 生薬名
- ①苦棟皮(クレンピ),②苦棟子(クレンシ)
- 薬用部位
①樹皮,②果実,③花
- 産地と分布
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四国,九州~沖縄,小笠原,および台湾,中国~西南アジアにかけて分布する.
- 植物解説
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落葉高木.樹高20 mになる.幹は四方に分枝する.葉は互生,大型で2~3回羽状複葉.小葉は有柄,卵形か卵状楕円形,長さ3~7 cm.急鋭尖頭で粗い鋸歯縁か欠刻状鋸歯縁.葉腋から円錐花序をだし,小さな淡紫色の花を多数まばらに付ける.
- 薬効と用途
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樹皮,果実ともに駆虫作用があり,回虫,条虫などの駆除薬とするほか,皮膚疾患に外用する.ひび,しもやけには果肉を潰して外用する.果実をあぶって粉にしたものは急性乳腺炎に服用,頭部白癬に外用する.
緑化樹として栽培される.材は家具,彫刻,寄木に利用されたほか,和楽器や木魚にも使われた.平安時代初期は仏像に多用されていたが,材の耐久性が低く,この時代のセンダン製の仏像は他樹種の仏像に比べて劣化が進んでいるという.
花はむしろの下に敷いてノミやシラミの予防に用いたり,焼いて出る煙を蚊よけに用いたりした.
「栴檀は双葉より芳し」のことわざのセンダンはビャクダン(ビャクダン科)のことで本種とは無関係である.
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