熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

キョウチクトウ科
Apocynaceae
トウワタ
Asclepias curassavica L.
別名
ツルワタ
トウワタ
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  • トウワタ
  • トウワタ
  • トウワタ
英名
bloodflower, cotton bush, Mexican butterfly weed, redhead, scarlet milkweed
中国名
馬利筋,尖尾鳳
花期
5~12月
生薬名
蓮生桂枝花(レンセイケイシカ)
薬用部位

①全草,②根

成分

強心配糖体(asclepin, calotropin),ステロイド(uzarigenin)

化学構造式

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  • トウワタ 化学構造式1
  • トウワタ 化学構造式2
  • トウワタ 化学構造式3
産地と分布

熱帯アメリカ原産.

植物解説

多年草.草丈60~100 cm.切り口から白色の乳液を出す.茎は叢生し,基部は木質化して黄褐色.葉は対生し,披針形から長楕円形で長さ7~12 cm,漸尖頭で全円.茎の頂と茎上部の葉腋に長柄のある花を10~20個,集散花序に付ける.

薬効と用途

全草を下剤,吐剤として用いるほか,乳腺炎,気管支炎に用いる.根は発汗剤,駆風剤,駆虫剤する.以上はブラジルでの利用法である.中国では全草を気管支炎,扁桃腺炎などに用いる.薬用にされるが,含有成分のアスクレピンは有毒であるため利用は控えるべきである.

花が美しいため切り花,鉢物,花壇用に栽培される.種子はタンポポのように綿毛によって飛ばされる.ブラジルでは原野や牧場にごく普通で,ウシは普段は食べないが時に誤って食べ中毒を起こすことがある.

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