熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

キキョウ科
Campanulaceae
サワギキョウ
Lobelia sessilifolia Lamb.
サワギキョウ
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  • サワギキョウ
  • サワギキョウ
英名
No Information
中国名
山梗菜
花期
8~9月
生薬名
薬用部位
成分

アルカロイド(lobeline)

化学構造式

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  • サワギキョウ 化学構造式1
産地と分布

北海道~九州,およびロシア東部,台湾,朝鮮,中国に分布し,山間の湿地や水辺に生える.

植物解説

多年草.草丈50~100 cm.根茎は太く短く横臥する.中葉は披針形で長さ4~7 cm,漸尖頭微鈍端,低鋸歯縁.上葉は次第に小形で苞葉になる.総状花序に濃紫色の唇形花を多数密生する.

薬効と用途

含有成分のロベリンは延髄の催吐中枢,呼吸中枢に対して刺激作用があり,少量で呼吸興奮,嘔吐,下痢に続いて虚脱状態に陥り,多量で痙攣,呼吸麻痺,心臓麻痺を起こして死に至る.抽出精製して得られた塩酸ロベリンは,呼吸中枢興奮薬として麻酔などによる呼吸麻痺に対する緊急薬とされたが,毒性が強く危険なため,現在はあまり使用されない.

花が美しいため観賞用として栽培される.

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