熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

アオイ科
Malvaceae
ローゼル
Hibiscus sabdariffa L.
別名
ローゼルソウ,ローゼリソウ,レモネードブッシュ,フレンチソレル
ローゼル
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  • ローゼル
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  • ローゼル
  • ローゼル
英名
roselle
中国名
玫瑰茄
花期
9月
生薬名
①ローゼル
薬用部位

①萼と総苞片,②花弁

成分

アントシアニン系色素(cyanin, delphinidin 3-glucoside),有機酸(citric acid)

化学構造式

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  • ローゼル 化学構造式1
  • ローゼル 化学構造式2
  • ローゼル 化学構造式3
産地と分布

アフリカ北西部原産,世界各地で栽培される.

植物解説

多年草だが日本では一年草として扱われる.草丈1.2~2 m.基部から多数の枝を出し叢生する.葉は卵形で2形あり,無裂のものと掌状に3裂するものとがある.花は単生し,径10 cm,淡い黄色で中心部が暗色.総苞片と萼は赤色で,萼が発達して多汁質となる.

薬効と用途

萼片は利尿,疲労回復作用があり,熱湯を注いでハーブティーにして利用する.砂糖漬け,ジャム,ソースなどにも加工される.酸味を添加させると,暗紅色に染まる.アメリカでは発酵させてローゼル酒を作る.ジャワでは香味料としてカレーの材料とする.若葉もカレーの材料とするほか,料理の材料にする.花弁は解熱剤,条虫駆除剤として用いられる.種子は炒って食用にする.茎の繊維はローゼルヘンプと称される.

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