熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

キク科
Asteraceae
ミブヨモギ
Artemisia maritima L.
ミブヨモギ
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  • ミブヨモギ
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英名
sea wormwood, old woman
中国名
No Information
花期
9~10月
生薬名
支奈(シナ)
薬用部位

全草

成分

セスキテルペン(santonin, vulgarin),モノテルペン(chrysanthenone, cineole)

産地と分布

ヨーロッパ南部,中央アジア原産で,各地で栽培される.

植物解説

多年草.草丈約1 m.茎はよく分枝する.全体に白綿毛がある.葉は線形で2回羽状深裂する.枝の上部に総状花序に卵形の小さな頭花を付ける.

薬効と用途

回虫駆虫剤サントニンの原料となる.日本ではかつて回虫の保有者が多く,ソ連からセメンシナ(A. cina,別名シナヨモギ)を輸入してサントニンを製造していた.その後入手できなくなり,昭和初期にドイツからミブヨモギを輸入し,京都の壬生(ミブ)で試作したのち,各地で栽培と品種改良が行われた.サントニンの含有率も高く,輸出もなされていた.

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