熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

バラ科
Rosaceae
シマバライチゴ
Rubus lambertianus Ser.
シマバライチゴ
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  • シマバライチゴ
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英名
No Information
中国名
高梁泡
花期
夏~秋
生薬名
①高梁泡根(コウリョウホウコン),②高梁泡葉(コウリョウホウヨウ)
薬用部位

①根,②葉

成分

葉にタンニン(sanguiin H-2, pedunculagin, lambertianin類)

化学構造式

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  • シマバライチゴ 化学構造式1
  • シマバライチゴ 化学構造式2
産地と分布

長崎県,熊本県,および台湾,中国,東南アジアに分布し,常緑樹林の林縁に生える.

植物解説

落葉またはときに常緑の蔓状低木.茎は伸長し,上方にはい上がり,太く扁平なトゲがある.葉は単葉で,卵形または広卵形,長さ5~12 cm,幅4~8 cm,鋭尖頭,下部にはざらざらした剛毛が生え,鋭い再鋸歯があり,浅く3~5裂する.茎頂に円錐状の散房花序を付け,長さ15~20 cm.果実は赤色で無毛.

薬効と用途

根はカゼやカゼによる高熱に用いる.外傷出血に葉の汁を患部に塗布する.いずれも中国で薬用にされる.

長崎県島原市では,本種を利用したお茶やリキュールなどが開発されている.

熊本県では天草地方と球磨村に見られるが,球磨村の生育地は令和2年7月豪雨によりほぼ壊滅した.

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