イネ科
Poaceae
シコクビエ
Eleusine coracana (L.) Gaertn.
- 別名
- コウボウビエ,カモアシヒエ,エゾヒエ,カラビエ,チョウセンビエ
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- 英名
- finger millet
- 中国名
- 穇子
- 花期
- 8~10月
- 生薬名
- 穇子(サンシ)
- 薬用部位
種子
- 成分
デンプン
- 産地と分布
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エチオピアからウガンダにかけての高原地帯に起源したと考えられており,雑穀として世界各地で栽培されている.
- 植物解説
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一年草.草丈1~1.5 m.稈(茎)はわずかに扁平.葉身は長さ20~40 cm,幅5~13 cm.穂状花序は稈頂に2~7本ほど付き,それぞれ長さ7~10 cm,幅は花期で6~7 mm,果期は10~15 mm,先は内側に曲がって特異な形となる.花期の様子は雑草として知られる同属のオヒシバ(Eleusine indica)に似るが,果期になると果実が落ちずに長く残る.
- 薬効と用途
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中国では胃腸の作用を高める穀物とされる.
日本へは縄文時代後期に伝わった.日本では山梨県,岐阜県,富山県,奈良県などの山間部でわずかに栽培が残っている程度で,饅頭などの伝統食の味を楽しむために自給的に作られているに過ぎない.粉は粘りが少ないため,米粉やモチアワの粉と混ぜると団子にしやすい.ビタミンB類は他の雑穀と同様に高く,ミネラルが豊富である.特にカルシウム含量が高く,カルシウム減としても貴重な穀物である.
和名は四国で広く栽培されたことによるとする説のほか,反あたり4石取れるために「四石稗」とする説がある.
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