熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

ミカン科
Rutaceae
キンカン
Citrus japonica Thunb.
別名
マルミキンカン,マルキンカン
キンカン
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  • キンカン
  • キンカン
英名
kumquat
中国名
金柑
花期
7~8月
生薬名
金橘(キンキツ)
薬用部位

果皮

成分

フラボノイド(margaritene, rhoifolin, fortunellin)

化学構造式

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  • キンカン 化学構造式1
  • キンカン 化学構造式2
  • キンカン 化学構造式3
産地と分布

中国中南部原産で,日本には18世紀に渡来した.

植物解説

暖地に植えられる常緑低木.樹高3 m.枝葉は密に繁り,トゲは無い.葉は披針形で先端は鈍く,裏面は白緑色.葉柄には狭い翼がある.葉腋に1~3の白色の小さな花を開く.果実は球形か短卵形,黄金色で甘味が強く食用.

薬効と用途

二日酔いや消化不良に用いるほか,日本には以下のような民間療法がある.カゼや咳には熱した果実約10個を丸ごと刻み,砂糖少量を加えて水400 mlを加えて煮る.沸騰させて煮汁を何回かに分けて服用する.カゼの初期には適量の果汁を湯のみに絞り,おろしショウガを加えて熱湯を注いで飲んで寝る.焼酎付けにしたキンカン酒は疲労回復に用いられる.

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