熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

アカネ科
Rubiaceae
アカネ
Rubia argyi (H.Lév. et Vaniot) H.Hara ex Lauener et D.K.Ferguson
別名
アカネカズラ
アカネ
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  • アカネ
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英名
Asian Madder
中国名
東南茜草,主線草,紅藤仔草,過山龍
花期
8~10月
生薬名
茜草(センソウ)
薬用部位

成分

アントラキノン誘導体(alizarin,purpurin,munjistin)

化学構造式

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  • アカネ 化学構造式1
  • アカネ 化学構造式2
  • アカネ 化学構造式3
産地と分布

九州~北海道,および台湾,朝鮮,中国,ヒマラヤ,アフガニスタンに分布し,丘陵地,林縁,山野に普通に見られる.

植物解説

多年草.根茎は細くよく分枝する.茎はよく分枝し,隆稜に逆刺がある.葉は4輪生で三角状卵形から狭卵形,鋭尖頭,長さ3~7 cm.腋生と頂生の円錐花序に淡黄色の花を付ける.径3.5~4 mm.

薬効と用途

止血,通経作用があり,子宮出血,鼻出血,無月経などに用いる.生で用いると活血(血の流れを良くする)作用が強く,炭にすると止血作用が強い.

古くから茜染めの染料として利用される.茜染めは予め灰汁に漬けて乾かした布を,根を煎じた液で数十回も浸して染めるもので,灰汁の濃さで赤から黄色になる.色素成分のアリザリンが合成されるようになってから染料としての栽培は廃れた.

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