熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

ユズリハ科
Daphniphyllaceae
ユズリハ
Daphniphyllum macropodum Miq.
別名
ツルノハ,ウスバユズリハ
ユズリハ
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  • ユズリハ
  • ユズリハ
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  • ユズリハ
英名
false daphne, redneck rhododendron
中国名
薄葉虎皮楠,交讓木
花期
4月
生薬名
交譲木(コウジョウボク)
薬用部位

葉,樹皮

成分

葉や茎にアルカロイド(daphmacromine類),樹皮にアルカロイド(macropodumine類)

化学構造式

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  • ユズリハ 化学構造式1
  • ユズリハ 化学構造式2
  • ユズリハ 化学構造式3
産地と分布

本州中・南部~九州,および朝鮮,中国に分布し,山地の林内に生える.

植物解説

常緑高木.樹高410 m.幹は直立して枝は太い.葉は枝の頂に叢生し,狭長楕円形か倒卵状楕円形で長さ1520 cm,急鋭頭で全縁.雌雄異株.葉腋に花柄を出し,緑黄色の小さな花を総状花序に付ける.核果は楕円形で長さ約1 cm

薬効と用途

駆虫,去痰,利尿作用があり,出来物,痰,寄生虫などに用いる.出来物には煎液で患部を洗ってもよい.家畜やペットのノミやダニなどの殺虫にも同様に洗浄する.葉の粉末を白湯で服用すると喘息によい.

若葉はゆでて水洗いし,食用にする.冬でも葉が枯れず青々と茂る木で,春先に新しい葉が一斉に芽吹いた後,古い葉が夏から秋にかけて落葉する.これを親から子へ代が替わることになぞらえて「譲り葉」の名が付いた.家系の繁栄を願い,鏡餅やしめ縄に飾られる.

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