熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

ナデシコ科
Caryophyllaceae
サボンソウ
Saponaria officinalis L.
別名
ソープワート
サボンソウ
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  • サボンソウ
  • サボンソウ
英名
common soapwort, bouncing-bet, crow soap, wild sweet William, soapweed
中国名
肥皀草
花期
5~7月
生薬名
①サポナリア根
薬用部位

①根,②葉

成分

サポニン(quillaic acid, saponarioside類)

化学構造式

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  • サボンソウ 化学構造式1
  • サボンソウ 化学構造式2
  • サボンソウ 化学構造式3
産地と分布

ヨーロッパ原産で,花壇などに栽培される.

植物解説

多年草.草丈20100 cm.茎は直立か斜上し節が太い.葉は対生し,長楕円状披針形で長さ515 cm.鋭尖頭で顕著な3主脈がある.枝の頂の集散花序に淡紅色か白色の花を密生する.

薬効と用途

生の葉,乾燥根茎は利尿,緩下,胆汁分泌促進,去痰作用がある.かつては魚毒に用いられた.乾燥根茎の粉末を咳や痰,慢性皮膚炎に0.51.5 gを服用する.作用が強いので医師の指示に従う.

属名や生薬名のサポナリアとは石鹸の意味.ヨーロッパでは石鹸の代用とした.根茎を細かく刻み,水を入れて振ると泡立つ.

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