熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

クマツヅラ科
Verbenaceae
クマツヅラ
Verbena officinalis L.
クマツヅラ
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  • クマツヅラ
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英名
common vervain, common verbena
中国名
馬鞭草
花期
6~9月
生薬名
①馬鞭草(バベンソウ),②馬鞭根(バベンコン)
薬用部位

①全草,②根,③葉の汁

成分

フェニルプロパノイド(verbascoside, イリドイド(verbenalin, hastatoside

化学構造式

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  • クマツヅラ 化学構造式1
  • クマツヅラ 化学構造式2
  • クマツヅラ 化学構造式3
産地と分布

本州~沖縄,およびアジア,ヨーロッパ,北アフリカの暖帯から熱帯に広く分布し,原野や道端に生える.

植物解説

多年草.草丈60100 cmで直立し,上方で分枝する.葉は対生,卵形で普通3裂,さらに羽状に深裂する.細長い穂状花序に淡紫色の小さな花を多数付ける.花は下の方から咲き上がり,花穂は開花期間に伸びて30 cmほどになる.

薬効と用途

解毒,消炎,利尿作用があり,黄疸,下痢,尿閉,月経不順などに用いる.中国では腎炎の浮腫や肝硬変の腹水,マラリアやフィラリアなどの治療に応用されている.欧米では神経痛や頭痛,肝胆系の治療に利用している.根は下痢に用いる.皮膚病や腫瘍には生の葉のしぼり汁あるいは煎液を外用する.

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