マメ科
Fabaceae
ダイズ
Glycine max (L.) Merr. subsp. max
- 英名
- soybean
- 中国名
- 大豆
- 花期
- 7~8月
- 生薬名
- ①香豉(コウシ),②黒大豆(コクダイズ),③大豆黄巻(ダイズオウケン)
- 薬用部位
①種子を蒸して発酵させたもの,②種子(特に,種皮の黒いもの),③もやし状のもの
- 産地と分布
-
中国原産とされ,世界中で栽培される.
- 植物解説
-
一年草.草丈約60 cm.茎は直立するが頂部でややつる状になり,全体に淡褐色の粗毛を持つ.葉は互生し3出複葉,小葉は長楕円形か卵形で小托葉がある.葉腋から短い穂を出し,白色か紫赤色の蝶形花を付ける.豆果は扁平で中に1~5個の種子を生じる.
- 薬効と用途
-
種子を蒸して発酵させたものは,除煩(胸苦しく,じっとしていられない状態を除く),カゼの治療作用があり,熱性疾患や熱病後の不眠,煩躁,カゼの発熱,悪寒,頭痛などに用いる.単独での除煩作用は弱く,山梔子(クチナシの果実)とともに用いられる.漢方処方では,梔子豉湯などに配合される。種子は鎮咳,解熱,利水作用などがあり,咳,発熱,浮腫などに用いる.トリカブトなどによる中毒の解毒薬としても用いる.もやし状のものは,解暑,利水作用があり,夏カゼや脚気などによる発熱や下痢,胸苦しさ,体の重さなどに用いる.黒い種子が通常薬用として利用される.
世界中で栽培されており,中国では約5000年前から栽培されている.
参考文献についてお知りになりたい方はお問い合わせください。