サンショウモ科
Salviniaceae
サンショウモ
Salvinia natans (L.) All.
- 英名
- floating fern, floating watermoss, floating moss, water butterfly wings
- 中国名
- 槐葉蘋
- 花期
- 花は付けない
- 生薬名
- 蜈蚣萍(ゴコウヒョウ)
- 薬用部位
全草
- 成分
No Information
- 産地と分布
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本州~九州,および台湾,朝鮮,中国,ロシア,インド,東南アジア,ヨーロッパに分布し,池沼や水路,水田に生育する.
- 植物解説
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浮遊する一年草.茎は長さ3~10 cm,まばらに分枝する.葉は3枚ずつ輪生し,そのうち2枚は対生して水面に浮かぶ浮葉となり,他の1枚は細裂して根のように水中に垂れる(水中葉).根は無い.浮葉は長楕円形で長さ8~15 mm,幅4~10 mm,短柄がある.表面には束になった毛が密生,裏面には軟毛がある.秋になると水中葉の基部に球形の大胞子嚢と小胞子嚢を形成する.
除草剤の利用,遷移の進行などにより各地で激減しており,熊本県の生育地は一カ所だけである.
- 薬効と用途
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火傷には軽く炙り粉末にし,油で調えて患部に塗布する.鼻の毛嚢炎には本種一掴みのしぼり汁と酒一杯を混ぜて温服し,かすを患部に貼る.湿疹には煎じて服用する.日干しして焼き,煙でいぶすとノミや壁の虫が駆除できる.いずれも中国での用法である.
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