熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

シソ科
Lamiaceae
ケナシイヌゴマ
Stachys aspera Michx. var. japonica (Miq.) Maxim.
別名
チョウセンイヌゴマ
ケナシイヌゴマ
英名
No Information
中国名
水蘇
花期
5~7月
生薬名
光葉水蘇(コウヨウスイソ)
薬用部位

根あるいは全草

成分

アニソール類(acetanisole, anisole),モノテルペン(1,8-cineole, geraniol)

化学構造式

画像をクリックタップすると、大きいサイズで表示されます。

  • ケナシイヌゴマ 化学構造式1
  • ケナシイヌゴマ 化学構造式2
  • ケナシイヌゴマ 化学構造式3
産地と分布

本州中部~沖縄,および朝鮮,台湾に分布し,湿地に生える.

植物解説

多年草.草丈30~70 cm.茎の稜上にごくまばらに短いトゲがある.葉は披針形,無毛,長さ3~9 cm,幅0.5~2.5 cm,1 cm弱の葉柄がある.萼は長さ6~8 mm,ほぼ等しく5裂し,裂片の先は刺状に尖り開出する.花冠は淡紅色,長さ12~15 mm.分果は長さ約2 mm.

薬効と用途

強壮薬とするほか,扁桃炎,咽喉炎,痢疾(排便回数が多いが量は少なく,粘液便あるいは膿血を含む便を出す症状)などに用いる.中国で薬用にされる.県内ではイヌゴマと区別されないことが多いが,イヌゴマは葉柄がごく短く,茎や葉の下面中肋に短い刺毛があることなどが異なる.

参考文献についてお知りになりたい方はお問い合わせください。