熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

シソ科
Lamiaceae
タイワンニンジンボク
Vitex negundo L. var. negundo
タイワンニンジンボク
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  • タイワンニンジンボク
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英名
Chinese chaste tree, five-leaved chaste tree, horseshoe vitex
中国名
黄荆
花期
生薬名
①黄荆根(オウケイコン),②黄荆子(オウケイシ),③黄荆枝(オウケイシ)
薬用部位

①根,②果実,③枝

成分

果実に精油(cineole, (-)-sabinene, camphene

化学構造式

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  • タイワンニンジンボク 化学構造式1
  • タイワンニンジンボク 化学構造式2
  • タイワンニンジンボク 化学構造式3
産地と分布

中国南部,台湾,マレーシア,フィリピン,ポリネシア,インド,東アフリカに分布する.

植物解説

常緑低木または小高木.樹高5 mほど.葉は有柄の掌状複葉か,まれに3出複葉.小葉は有柄,頂小葉は大きく披針形,外側の小葉は楕円状披針形で,長さ3~10 cm.花は頂生の長さ約18 cmの円錐花序に付き,淡紫色を呈す.石果は黒色に熟し,径6 mm.

薬効と用途

根は頭痛,カゼ,リウマチ,マラリアなどに用いる.果実は消化不良,咳や痰,カゼなどに用いる.お茶替わりに飲めば暑さを解く.枝は熱のある腫れ物,喉の腫れや痛み,リウマチによる痛み,歯痛,やけどに煎液を服用,あるいはつき汁を塗布する.中国で薬用とされる.

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