キリ科
Paulowniaceae
キリ
Paulownia tomentosa (Thunb.) Steud.
- 別名
- キリノキ,ヒトハグサ,ハナギリ
- 英名
- princess tree, empress tree, foxglove tree
- 中国名
- 毛泡桐
- 花期
- 4~5月
- 生薬名
- ①桐皮(トウヒ),②桐葉(トウヨウ)
- 薬用部位
①樹皮,②葉,③枝,④果実
- 産地と分布
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韓国の鬱陵島や九州原産との説もあるが,中国中部原産と考えられている.広く栽培され,しばしば野生化している.
- 植物解説
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落葉高木.樹高10~12 m.葉は大形で長柄があり,広卵形~卵状心形,長さ12~25 cm,全縁または3~5浅裂する.花冠は淡紫色で内面に黄色の乗船があり,長さ5~6 cm.さく果は卵形で先端は鋭尖,長さ5~6 cm.種子は多数,翼を除いて長さ3~4 mm.
- 薬効と用途
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樹皮は痔,丹毒,打撲傷に用いる.葉の煎液は出来物,外傷に,葉の生汁はイボに塗布する.葉の生汁は利尿作用がある.養毛料として葉と枝5 gを水400 ccで煎じた液で頭を洗う.火傷には葉か枝の煎液で洗う.果実は気管支炎に,木質部は足の腫れに,根または根皮はリウマチによる足の痛み,腫れ物,痔に用いる.
材は木理が美しく狂いが少なく比重が軽いので,有用材として箪笥,下駄,琴材などに利用される.「五七桐」は日本国政府の紋章とされている.
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