オシダ科
Dryopteridaceae
オニヤブソテツ
Cyrtomium falcatum (L.f.) C.Presl subsp. falcatum

- 英名
- house holly-fern, Japanese holly fern
- 中国名
- 全縁貫衆,全縁貫衆蕨
- 花期
- 花は付けない
- 生薬名
- 全縁貫衆(ゼンエンカンジュウ)
- 薬用部位
根茎および葉柄の残基
- 成分
フラボノイド(kaempferol-3,7-O-glucoside, kaempferol 3-O-glucoside, quercetin 3-O-glucoside)
- 産地と分布
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本州~沖縄,および韓国,中国,台湾,インドシナ半島に分布するが,世界各地で逸出している.海岸近くに生える.
- 植物解説
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多年草.草丈は最大100 cm.根茎は直立し,葉を叢生する.根茎や葉柄基部に付く鱗片は卵形~卵状披針形で,鋭尖頭,褐色~黒褐色だが辺縁はやや淡色.葉柄はわら色.葉身は頂羽片のはっきりした単羽状複生,広披針形.側羽片は7~18対あり,卵状長楕円形,鎌状で先端は鋭尖頭から尾状,革質.胞子嚢群は円形,葉裏一面に散在する.包膜は丸く,中心部が黒褐色,辺縁部が灰白色,全縁.
- 薬効と用途
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解毒,殺虫作用があり流行性感冒,鉤虫症,回虫症などに用いる.濃緑色の葉が美しく,観賞用として栽培されることもある.
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