ヒガンバナ科
Amaryllidaceae
ラッキョウ
Allium chinense G.Don.
- 英名
- Chinese onion, Chinese scallion, Japanese scallion, Kiangsi scallion
- 中国名
- 藟頭,薤
- 花期
- 10~11月
- 生薬名
- 薤白(ガイハク)
- 薬用部位
鱗茎
- 成分
含硫化合物(methyl allyl trisulfide, dimethyl trisulfide, methyl propyl disulfide)
- 産地と分布
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中国原産で,日本には古代に渡来し,現在は食用に各地で栽培されている.
- 植物解説
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多年草.鱗茎は卵状披針形か狭卵形で外皮は汚白色.葉は鱗茎頂から束生し,細線形で長さ20~30 cm,扁平で軟質,背面は円形で冬季も枯死しない.高さ30~40 cmの花茎を単生し,茎の頂に紫色で鐘形の小さな花を散形花序に付ける.
- 薬効と用途
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鎮痛薬として肋間神経痛や,肋膜炎や喘息の咳による胸痛などに用いる.漢方処方では,栝楼薤白白酒湯,栝楼薤白湯などに配合される.民間薬的には,食欲のないときに生の鱗茎に味噌を付けて食べたり,腹痛に煎じて服用したりする.また,切り傷や虫刺されに生の鱗茎をすり潰したものを外用する.
鱗茎はいわゆるラッキョウとして食される.
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