ミカン科
Rutaceae
タチバナ
Citrus tachibana (Makino) Tanaka
- 別名
- ハナタチバナ,ヤマタチバナ
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- 英名
- Tachibana orange
- 中国名
- 橘柑
- 花期
- 4~5月
- 生薬名
- ①橘皮(キッピ)
- 薬用部位
①成熟果皮,②果肉
- 成分
モノテルペン((+)-limonene, linalool),フラボノイド(hesperidin, naringin, poncirin)
- 産地と分布
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本州の静岡県,愛知県,和歌山県,山口県,四国,九州,沖縄,および台湾に分布し,海岸に近い山中に生える.
- 植物解説
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常緑小高木.樹高2~4 m.葉腋にトゲがある.葉は互生し,長楕円形で先は次第に狭くなり凹頭.葉腋に1(~2)個の白色の花を付ける.果実は扁円形,径2.5~3 cm.果肉は酸味が強い.
- 薬効と用途
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陳皮(ウンシュウミカン等の成熟果皮)と橘皮は,これまでの経緯や現状の流通状況から考えて本来同じ物であり,効能も同じと考えられる.そのため薬効についてはウンシュウミカンの項目を参照.
その他,果肉をホワイトリカーに付けたタチバナ酒を食膳に飲むと,食欲を増進させる.
京都御所の紫宸殿(ししんでん)には「右近橘」とよばれるタチバナが植えられており,神聖な樹木として神社仏閣の境内に古くから植えられてきた.観賞用として切り枝や鉢植えの樹を利用するほか,台湾では調味料としても使われている.
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