マメ科
Fabaceae
ジャケツイバラ
Caesalpinia decapetala (Roth) Alston
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- 英名
- shoofly, Mauritius, Mysore thorn cat’s claw
- 中国名
- 雲実
- 花期
- 4~5月
- 生薬名
- ①雲実(ウンジツ),②雲実根(ウンジツコン),③四時青(シジセイ)
- 薬用部位
①種子,②根もしくは根皮,③葉
- 成分
根にフェニルプロパノイド(sappanchalcone, b-hydroxypropiovanillone, 2’-methoxyisoliquiritigenin)
- 産地と分布
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本州山形県以南,四国,九州,沖縄,および中国,ヒマラヤ,インドに分布し,山野や河原に生える.
- 植物解説
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落葉低木.樹高1~2 m.茎に鉤状のトゲが散生している.葉は互生して2回羽状複葉となり,多数の小さい明点がある.初夏に長さ30 cmほどの総状花序を直立し,黄色の左右相称花を付ける.豆果は長さ8 cm,幅3 cmほどでやや膨らみ,先端はトゲ状に伸びる.種子は6~9個で褐色,楕円形.
- 薬効と用途
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種子は解熱,止瀉(下痢止め)作用があり,マラリアの解熱や下痢に用いる.カゼによる咳や喉の痛み,身体痛,腰痛,打撲傷には根や根皮を煎じて服用,もしくは砕いて粉末を患部に塗布する.小児の口内炎には葉を粉末にしてすり込む.茎の中にひそむ虫は小児の疳の虫に利用される.
花は美しく観賞価値が高いが,枝葉のトゲが鉤状になっており衣服にひっかかりやすく,近寄りがたい植物である.
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