バラ科
Rosaceae
カラミザクラ
Cerasus pseudocerasus (Lindle.) G.Don.
- 別名
- シナノミザクラ,シナミザクラ,シロバナカラミザクラ
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- 英名
- Chinese sour cherry, Chinese cherry
- 中国名
- 桜桃
- 花期
- 3月
- 生薬名
- ①桜桃核(オウトウカク),②桜桃葉(オウトウヨウ),③桜桃水(オウトウスイ),④桜桃根(オウトウコン)
- 薬用部位
①果核,②葉,③果汁,④根
- 産地と分布
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中国原産.本州の関東南部以南,四国,九州など西日本の暖地に多く栽培される.
- 植物解説
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落葉低木.株立ち状に根本から枝をよく分け,下部の幹から気根を出す.若枝に細毛がある.葉は互生し,倒卵状長楕円形,長さ6~15 cmで,先端は尖り,基部は円形,縁に重鋸歯があり,裏面に軟毛が少しある.葉柄は有毛で密腺は頂端にある.葉の出る前に淡紅白色,径約2.3 cmの花を散形上に4~6花付ける.がく筒は倒卵状球形で,小花柄とともに毛があり,雄しべは35~40本で目立つ.果実は楕円状球形,長さ約1.3 cmで紅色に熟す.
- 薬効と用途
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果核ははしかの発疹不足に用いる.毒ヘビに咬まれたときには葉の煎液やつき汁を服用,もしくはつき汁を塗布する.霜焼け,やけどには果汁を塗布する.あらかじめ塗っておけば,その部分は霜焼けにならない.根は回虫の諸症状に用いる.そのほか,枝や果実も薬用とされる.
「暖地桜桃」として温暖地向けのさくらんぼとして栽培されるが栽培価値は低く,食用として栽培されるのは別種のセイヨウミザクラ(P. avium)が多い.
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