熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

オモダカ科
Alismataceae
オモダカ
Sagittaria trifolia L.
オモダカ
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  • オモダカ
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英名
threeleaf arrowhead, Chinese arrowhead
中国名
野慈菇,三腳剪
花期
6~10月
生薬名
慈姑(ジコ)
薬用部位

塊茎

成分

ジテルペン(trifolione類,sagittarioside類)

化学構造式

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  • オモダカ 化学構造式1
  • オモダカ 化学構造式2
  • オモダカ 化学構造式3
産地と分布

北海道~琉球,およびアジア~東ヨーロッパの温帯~熱帯に分布し,水田や水路,溜池,湿地に生える.

植物解説

抽水性の多年草.短い直立茎から地中を横に這う走出枝を生じ,その先端に塊茎を作る.塊茎は直径0.5~1 cmの長楕円球形に,長い嘴状の芽が付く.幼葉や沈水葉は,無柄で線形,上部の幅がやや太くなる.成葉は有柄で矢じり形,葉身は長さ7~30 cm,ふつう頂裂片よりも下の2つの側裂片の方が長い.高さ20~80 cmの直立する花茎に3個輪生して花を付ける.そう果は広倒卵形で長さ3~5 mm,周縁の翼はよく発達する.

薬効と用途

尿路結石,産後の異常,咳,血痰などに用いる.クワイは本種の改良品で,塊茎は3~5 cmになり中国や日本で食用として栽培される.

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