熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

クロウメモドキ科
Rhamnaceae
ケンポナシ
Hovenia dulcis Thunb.
別名
ヒロハケンポナシ
ケンポナシ
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  • ケンポナシ
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英名
Japanese raisin tree, oriental raisin tree
中国名
北枳椇
花期
6~7月
生薬名
①枳椇子(キグシ),②枳椇子汁(キグシジュウ),③枳椇木皮(キグモクヒ)
薬用部位

①肥大化した果柄を伴う果実,②幹から流れる汁,③樹皮,④葉

成分

フラボノイド((+)-ampelopsin, myricetin)

化学構造式

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  • ケンポナシ 化学構造式1
  • ケンポナシ 化学構造式2
産地と分布

北海道奥尻島から九州,および朝鮮,中国に分布し,山野に生える.

植物解説

落葉高木.樹高15~20 cm.樹皮は淡黒灰色で浅く縦裂する.葉は互生し,広卵形,先は尖る.小枝の先の花序は集散状で,多数の淡緑色の5弁花を開く.核果は球形で黒紫色に熟す.花柄は太く肉質になり甘い.

薬効と用途

果実は利尿,解毒作用があり,二日酔い,嘔吐,口渇のほか,大小便不利にも用いる.中国では幹の汁をわきがに外用する.樹皮の煎液は消化不良に服用,痔に外用する.葉も二日酔いに煎液を服用する.
太く肉質になった果柄は非常に甘い.

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