ガマ科
Typhaceae
ミクリ
Sparganium erectum L.
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- 英名
- simplestem bur-reed, branched bur-reed
- 中国名
- 黒三棱
- 花期
- 5月
- 生薬名
- 三稜(サンリョウ)
- 薬用部位
塊茎
- 成分
フェノール類(vanillic acid, p-hydroxybenzaldehyde),フェニルプロパノイド(p-coumaric acid)
- 産地と分布
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北海道から九州,および東アジア,アフガニスタンにかけ分布し,池沼や溝の浅い水中に生える.
- 植物解説
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多年草.横走する地下茎から上部が分枝する無毛の茎を直立する.葉は叢生して茎より長く,線形で鈍頭.下葉の株は葉鞘となって茎を抱く.花は白色で,上部の葉腋から出る枝の下方に1~3個の雌性球花,その上方に多くの雄性球花を付ける.集合果球は緑色で突起が多く黄熟する.
和名は実栗の意味.果球をクリのイガに見立てて名づけられた.
- 薬効と用途
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駆瘀血(体の血の滞りを改善),理気作用があり,腹部の腫瘤や腹痛,胸痛,月経障害,打撲傷などに用いる.小児の疳の虫に効く越中富士の名薬として知られる「反魂丹」に配合されている.カヤツリグサ科のウキヤガラ(Bolboschoenus fluviatilis )の塊茎も同様に用いることができる.
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