ブドウ科
Vitaceae
ノブドウ
Ampelopsis glandulosa (Wall.) Momiy. var. heterophylla (Thunb.) Momiy.
- 別名
- ザトウエビ,ニシキブドウ
00:00 / 00:00

- 英名
- creeper, porcelain berry, Amur peppervine, wild grape
- 中国名
- 異葉蛇葡萄
- 花期
- 5~9月
- 生薬名
- ①蛇葡萄(ジャホトウ),②蛇葡萄根(ジャホトウコン)
- 薬用部位
①茎葉,②根
- 産地と分布
-
北海道から沖縄,および中国,朝鮮に分布し,山野に普通に生える.
- 植物解説
-
落葉蔓性木本.茎は長く成長し,節があってややジグザグ状に曲がる.葉は互生し,円形で3~5裂し,ときには深く裂けることがある.普通,葉裏には毛が無く,鋸歯縁.巻きひげは葉と対生し,2叉に分かれる.柄のある集散花序を葉の対生の位置に出し,2叉に分かれて,多数の緑色の小さな花を付ける.液果は小さく球形で,ふつうは昆虫が入った虫こぶとなるため食べられない.
- 薬効と用途
-
茎葉は慢性腎炎,肝炎,嘔吐,尿閉などに用いる.根は関節痛に用い,煎液を服用,外用したり,つき汁を外用したりする.
熊本県球磨地方では,赤痢の予防,治癒のために果実を付けた蔓を玄関にかけるという風習があった.ノブドウの青い果実が盲人の目を連想させ,赤痢の悪魔が近づいたときに,悪魔に対して目が見えなくなるぞというまじないに由来する.この風習は平成初期まで盛んに行われた.
参考文献についてお知りになりたい方はお問い合わせください。