熊本大学薬学部 薬草園 植物データベース

ブドウ科
Vitaceae
ノブドウ
Ampelopsis glandulosa (Wall.) Momiy. var. heterophylla (Thunb.) Momiy.
別名
ザトウエビ,ニシキブドウ
ノブドウ
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  • ノブドウ
  • ノブドウ
英名
creeper, porcelain berry, Amur peppervine, wild grape
中国名
異葉蛇葡萄
花期
5~9月
生薬名
①蛇葡萄(ジャホトウ),②蛇葡萄根(ジャホトウコン)
薬用部位

①茎葉,②根

成分

葉にフラボノイド(juglanin, afzelin, astragalin)

化学構造式

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  • ノブドウ 化学構造式1
  • ノブドウ 化学構造式2
  • ノブドウ 化学構造式3
産地と分布

北海道から沖縄,および中国,朝鮮に分布し,山野に普通に生える.

植物解説

落葉蔓性木本.茎は長く成長し,節があってややジグザグ状に曲がる.葉は互生し,円形で3~5裂し,ときには深く裂けることがある.普通,葉裏には毛が無く,鋸歯縁.巻きひげは葉と対生し,2叉に分かれる.柄のある集散花序を葉の対生の位置に出し,2叉に分かれて,多数の緑色の小さな花を付ける.液果は小さく球形で,ふつうは昆虫が入った虫こぶとなるため食べられない.

薬効と用途

茎葉は慢性腎炎,肝炎,嘔吐,尿閉などに用いる.根は関節痛に用い,煎液を服用,外用したり,つき汁を外用したりする.
熊本県球磨地方では,赤痢の予防,治癒のために果実を付けた蔓を玄関にかけるという風習があった.ノブドウの青い果実が盲人の目を連想させ,赤痢の悪魔が近づいたときに,悪魔に対して目が見えなくなるぞというまじないに由来する.この風習は平成初期まで盛んに行われた.