熊本大学薬学部薬用植物園 植物データベース

アヤメ科
Iridaceae
ニオイアヤメ
Iris germanica L. 'Florentina'
別名
ニオイイリス,シロバナイリス,ニオイショウブ
ニオイアヤメ
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  • ニオイアヤメ
英名
Yemen iris, orris
中国名
香鳶尾
花期
4~5月
生薬名
イリス根(イリスコン)
薬用部位

根茎

成分

精油(irones, eugenol, methyleugenol)

化学構造式

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  • ニオイアヤメ 化学構造式1
  • ニオイアヤメ 化学構造式2
  • ニオイアヤメ 化学構造式3
  • ニオイアヤメ 化学構造式4
産地と分布

地中海の島々とイタリア中西部,フランス南部,スペイン南部,アフリカ北西部に野生化している.日本には慶応年間に渡来し,現在は庭園や花壇などで栽培される.

植物解説

多年草.草丈40~50 cm.根茎は横走し,長倒卵形で径3 cm内外.よく分枝し,扇形に増殖する.葉は大部分根生し,2列互生で剣形,粉白を帯び,鋭尖頭で全縁.葉間から花茎を出し,茎の頂に純白か帯淡紫白色の花を付ける.

薬効と用途

健胃,利尿,去痰作用がある.香料として歯磨き粉,食品などに配合される.古代ギリシア・ローマの時代から香料として利用された.精油も香料原料となる.

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