アオイ科
Malvaceae
トロロアオイ
Abelmoschus manihot (L.) Medik.
- 別名
- ネリ,トロロ,クサダモ
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- 英名
- sunset hibiscus
- 中国名
- 黄蜀葵
- 花期
- 7~10月
- 生薬名
- ①黄蜀葵根(オウショクキコン),②黄蜀葵花(オウショクキカ),③黄蜀葵葉(オウショクキヨウ),④黄蜀葵子(オウショクキシ)
- 薬用部位
①根,②花,③葉,④種子
- 成分
① に粘液質(rhamnose, galacturonic acidからなる多糖類)
- 産地と分布
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中国原産で,日本でも各地で栽培される.
- 植物解説
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一年草.草丈1 ~1.5 m.直立し剛毛がある.葉は互生し,掌状に5~9片に深く裂け,裂片は細長い.茎の頂に淡黄色の大きな花を横向きに開く.さく果は鋭い5つの稜があり長楕円形.
- 薬効と用途
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根は鎮咳,緩下(緩やかな下剤)作用があり,煎液または冷浸液を服用する.利尿作用もあり膀胱炎,水腫などに用いるほか,催乳作用もある.口内炎,扁桃腺炎には煎液でうがいし.やけどには湿布する.粉末はかつて丸剤や錠剤の賦形薬とした.花や葉はできもの,やけどに,種子は浮腫,乳汁不足,打撲症,できものに用いる.
根の粘液は,紙漉きの際に植物繊維を均一に分散させるための添加剤(ネリ)として利用される.未熟な果実はオクラのように食べることができる.
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