ショウブ科
Acoraceae
ショウブ
Acorus calamus L.
- 別名
- ノキアヤメ,アヤメグサ,オニゼキショウ
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- 英名
- calmus, flagroot, sweet flag
- 中国名
- 白菖,菖蒲
- 花期
- 5月
- 生薬名
- ①菖蒲根(ショウブコン),水菖蒲(スイショウブ)
- 薬用部位
①根茎,②葉
- 産地と分布
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北海道から九州,および東アジア,インドに分布し,池沼や溝の浅い水中に生える.
- 植物解説
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多年草.粗大な根茎は白色,多節で太く,長く横走する.葉は根茎の頭に集まって直立し,剣形,基部は2裂に抱き合い,滑らかで芳香がある.花茎は扁平で,葉より小さい苞葉を持ち,黄緑色の肉穂花序を付ける.
- 薬効と用途
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根茎は胃炎,発熱,ひきつけ,創傷,打ち身,リウマチなどに煎液やおろしたものを服用,塗布する.歯痛には粉末をすり込む.根茎や葉をそのまま,あるいは刻んで布袋に入れて,煮だし汁を熱いうちに浴湯料として使用すると神経痛,リウマチ,不眠症,神経の疲れなどに効果がある.ただし,煎液の服用では悪心や嘔吐を催すため,最近は用いられない.用いる場合は,1年以上たったものや,粉末を利用すると良い.
強い芳香を持ち,葉が剣状であるため,古くから魔除けとして利用された.またショウブが尚武に通じることから尊ばれ,端午の節句にショウブを軒に挿したり,風呂に入れたりする風習がある.
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