マツブサ科
Schisandraceae
シキミ
Illicium anisatum L.
- 別名
- ハナノキ,コウノキ,ハカバナ
- 英名
- Japanese star anise, aniseed tree, sacred anise tree
- 中国名
- 日本莽草
- 花期
- 3~4月
- 生薬名
- No Information
- 薬用部位
袋果
- 産地と分布
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本州関東地方以西,四国,九州,沖縄,および済州島,台湾,中国に分布し,暖帯の山林に生え,墓地などに植えられる.
- 植物解説
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常緑小高木.樹高3~5 m.幹は直立し,やや車輪上に分枝する.葉は互生して繁り,長楕円形か広卵状倒披針形で長さ8 cm内外.鋭尖頭で全縁.小枝の葉腋に淡紅白色の両性花を付ける.袋果は数個星状に並び径2~2.5 cm.
- 薬効と用途
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牛馬の皮膚寄生虫駆除に煎液を塗布する.
成分のアニサチン,シキミニン,イリシンは有毒で,誤食すると嘔吐,下痢,呼吸障害,循環器障害などの中毒症状を起こし,血圧上昇,昏睡状態を経て死に至ることもある.果実の形態が香辛料の八角(大茴香,スターアニス)と似ており,集団中毒が発生したことがある.
和名は,植物体が有毒なので悪しき実の意味という説がある.ハナノキという別名は墓前や仏前に供えるからだといわれている.
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